「ローマ法王の休日」というタイトルと予告編からハートフルコメディを予想して映画館で鑑賞しました。しかし、実際にはその予想とは全く異なる作品でした。この作品、僕が思うには、聖職者でさえも逃れることの出来ない人間の性というか業みたいなものに焦点を当てて描かれたヒューマンドラマだったと思うんですね。
そもそも原題は「HABEMUS PAPAM」。ラテン語で「ローマ教皇決定」とかそんなような意味だそうです。
つまり、誰もが知ってるあの名作「ローマの休日」をもじったような邦題にしたってことは、配給会社の売らんかなの姿勢が見え見えなんですよ。ポスターやチラシでは「法王」の文字を小さくしたりして…。そりゃ、配給会社だって商売ですから、なんとしてもお客を動員しないといけないとは思います。その意味では秀逸な邦題かもしれません。でもねぇ、ここまであざといと作品本来の評価が落ちちゃうと思うんですよね。
「ローマの休日」のパロディとかハートフルコメディでハッピーエンドを期待した観客は、観終わった後とても消化不良に終わるはず。そりゃそうです…この作品はパロディでもなければコメディでも無いんだから…。
ボク自身も観賞後のモヤモヤが振り払えませんでした。映画館から帰宅後、この作品のことをインターネットでイロイロと調べて、自分的にはヒューマンドラマ、もしくは社会派ドラマとして結論づけることでようやく納得したわけです。
タイミングのいいことに、先日DVDも発売されたみたいです。もしこれからご覧になるという方あれば、邦題と配給会社の宣伝文句は無視して観てほしいと思います。
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